●臨床倫理とは
医療現場において、患者さんの「最善」を目指すために医療やケアをどう進めるべきかを問うものです。
●医療倫理の4原則
患者さんの最善を目指すための考え方として「医療倫理の4原則」が示されています。
1.自律尊重原則:患者さんの意思や尊厳を尊重する
2.善行原則:患者さんにとって善いことをする
3.無危害原則:患者さんへの害を避ける
4.公平原則:限りある資源を公平に使う
●臨床倫理の4分割表
さらに事例ごとに
医学的適応
患者の意向
QOL
周囲の状況
をふまえてみんなで話し合うことの大切さを教えていただきました。
●まとめ
患者や家族の希望・高齢・合併症・社会事情は
症例ごとに異なり、何が最善かわからない
「もやもや」を抱えながら診療やケアをしているのが
多くの現場の実情だと思います。
その「もやもや」を上手に言語化し、
チームで共有して話し合う。
そのプロセスが臨床倫理の肝であり、
医療を通して患者さんの幸せを実現する道しるべと
なると学びました。
参加者の感想
●治療の側面だけでは解決が難しい複雑な問題に、どのように考えて対処しようとなさっておられるのかを、現場に携わる方の生の声を通して聞かせていただくことができました。どのようにしたら、患者やご家族の皆様にとって幸せな結果になるのかを、深く考えながら日々の仕事に携わっている方々の様々な意見を伺うことで、物事を多面的に見る視点を得ることができました。(看護師)
●絶対の答えがない倫理の話だからこそ話し合いが大切だと思いました。医者になれた後もコミュニケーションは欠かさずに活躍していきたいと思います。(医学生)